13年分の日記が消えた日。パソコンが苦手な60代が、外付けSSDでバックアップ環境を作るまで

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日記を書いたあと、たまに「あれ、あれっていつやったんだっけ?」と、数年前の日記を検索することがあります。

その日もいつもの調子で、去年の日記をさかのぼろうとしました。

……ない。

去年の分がない。あれ?その前の年も、ない。全部ない。

残っていたのは、今年の分だけでした。

きっかけは「パソコンが重い気がする」だけだった

思い当たることは、ひとつだけありました。

その前の日、なんだかパソコンが重い気がしたのです。作業中によくフリーズするし、動きももっさりしている。「これはきっとOneDriveのせいだな」と思った私は、あっさり設定を触りました。

いま思えば、仕組みなんて何ひとつ分かっていなかったのに。

血の気が引いた

日記だけではありませんでした。

デスクトップに置いていたファイルも、きれいさっぱり見当たりません。町内会で使う、町内会費徴収のExcel。前職でExcelをバリバリ使っていた頃に作った、渾身の会計簿。

そして、デジタルカメラが古かったので取り出しておいた、20年前からの写真データ。全部、開けなくなっていました。

血の気が引く、というのは本当にあるんですね。頭の中が真っ白になりました。

救ってくれたのは、毎日のクセでした

そんな私を救ってくれたのは、自分でも理由の分からない、毎日のクセでした。

私が長年愛用している日記アプリ「ズバリ日記帳」。なぜか毎日、日記を書いたあとにバックアップを更新する習慣がついていたのです。今となっては、なんでそんなことをしていたのか自分でも分かりません。でも、その一手間が13年分の記録を救ってくれました。

AIの相棒(私はクロコちゃんと呼んでいます)に相談して、そのバックアップから日記を取り出してもらいました。戻ってきた画面を見たときは、思わず「やった!!」と声が出ました。

ただ、完全復活とはいきませんでした。中身は文字化けしてしまって、読めるのはタイトルだけ。それでも私、その日どんなことがあったかをタイトルに入れる癖があったんです。おかげで「ああ、この日はあれがあった日だ」と分かる。過去の自分に感謝しました。

膨大な量なので、まだ全部は戻せていません。これから地道に、少しずつ取り出していきます。

会計簿のほうは、残念な結果でした。数字は戻ったものの、勘定科目が文字化けで読めません。今は勘で入力しています。Excelの関数はそのまま残っていましたが、VBAは全滅でした。あれ、頑張って組んだのになあ。

写真は——当時の私、別の場所にもバックアップする癖があったようで、パソコンの中にちゃんと残っていました。無事に開けたときは、心の底からホッとしました。20年前の写真は、もう二度と撮り直せませんから。

押し入れに放り込んだSSDのこと

実はこの騒動の少し前、私はパソコンの買い替えを考えていました。

新しいパソコンが届いたらデータ移行をしなくちゃ。そのためにバックアップをとろう——そう思って、古いパソコンからSSDを取り出し、ケースを買ってパソコンにつないでみたのです。

ところが、USBを挿してもパソコンが全然反応しない。初期化の方法も分かりません。すっかり心が折れた私は、それを押し入れに放り込みました。

でも今回のことで、しみじみ反省したのです。こんな血の気の引く思いは、二度としたくない。押し入れのあの子に、もう一度働いてもらおう。

危うくSSDを買い直すところだった

クロコちゃんに経緯を話したとき、私はすでに「SSDが壊れているに違いない」と決めつけていて、新しいSSDを買う気満々でした。

それを、止められました。

「SSDとケース、それぞれ何を使っていますか?」と聞かれて調べてもらったら、SSDのほうは案外いいものを使っていたらしいのです(SAMSUNGの500GB)。そして問題はケースのほう。

「このケース、接触不良のレビューが少しありますね。原因はそっちかもしれません。安いものなので、もう一度買って試してみましょうか」

言われるまま、ケースだけを買い直しました。999円でした。

届いてすぐにつないだら——あっさり認識。犯人はケースだったのです。押し入れで眠っていた時間は何だったんだ、という気持ちです。そして、危うく要らないSSDを買うところだった、という気持ちも。

そこからは、クロコちゃんに手取り足取り、というか正直ほぼ全部やってもらいました。初期化して「BACKUP」という名前をつけて、1時間ごとに自動でバックアップが走るように設定してもらって。

これで、私のパソコンにもようやく受け皿ができました。

余談:今度はマウスが言うことを聞かない

ちなみに、ひと悶着ありました。

SSDをUSBに挿すと、マウスの動きがおかしくなるのです。「今度はマウスが壊れたか!?」と青くなりましたが、これも原因はマウスではありませんでした。

私のパソコンは、USBポートが左側にしかありません。そこにSSDとマウスの受信機が並んでいるせいで、電波が干渉していたのだそうです。

なので今は、SSDを挿してバックアップをとる時間をつくって、パソコンを使うときは外す、という運用にしています。挿しっぱなしにしなくても、週に1〜2回つなげば十分守られるそうです。

これも全部、クロコちゃんが教えてくれました。

60代の私が伝えたいこと

今回のことで学んだことを、3つだけ書いておきます。同じようにパソコンが得意でない方に、少しでも届いたら嬉しいです。

1. 仕組みが分からないうちは、設定を触らない

「パソコンが重い=これが原因だろう」という思い込みで動いたのが、私のいちばんの反省です。クラウドは「そこに置いてある」ように見えても、実はパソコンの中に実体がないことがあります。触る前に、まず調べる。

2. バックアップは「消える前」にしか作れない

消えてからでは、どうにもなりません。私を救ったのは、大した理由もなく続けていた毎日のクセでした。続けられる程度の小さな習慣でいいので、今日から始めるのが一番だと思います。

3. 高い道具はいらない

私が使ったのは、古いパソコンから取り出したSSDと、999円のケースだけです。新しく何万円もかける必要はありませんでした。しかも危うく、要らないSSDまで買うところでした。

そして最後に、いちばん大事な反省を。

よくわからないくせに、私は思い立ったらすぐに行動してしまいます。せっかちなのです。

この性格は、たぶんこの先も直りません。だからせめて、受け皿だけは先に用意しておこう。今はそう思っています。

60代、まだまだ失敗します。でも失敗するたびに、ちょっとずつ賢くなっている……ということにしておきます。

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